これこそまさに自宅療養らしい1日……なのか

13時半ごろ起きる。前夜は朝まで起きていて、また午前中の少しの時間しか眠れないのではないかと危惧していたのだが、いざベッドに潜り込んでみると5時間半ほども眠れた。どうやら体が睡眠を欲しているという域を超えて「寝だめ」の時期に入ったようである。
おれは周期的に寝だめをする。ほぼ月経のリズムで寝だめの期間に突入するのだ。これは別に今回の怪我とは関係ない。無性に眠くなって連続14〜16時間ぐらいぶっ続けで眠る期間が月に数日間続く。およそまともな社会人とは呼べないような生活リズムで生きているわけなのだが(まあ実際そうなのだが)経験をもとにこの寝だめを自己分析すると、身体の諸機能を正常に戻すために必要な営みであるのではないかと結論づけざるを得ない。
過度の飲酒がしばらく続いたり極度の肉体疲労が重なったりすると、まあそのときはなにごともなかったのように日々だいたい同じ時間に起床し(どんなに短時間の睡眠であってもだ)その日のルーティーンに勤しむ。だが、ある日をすぎると――それをおれは「生理日」と呼んでいるが――ぷっつりと活動を停止してしまうのだ。具体的には、とにかく眠くて動けなくなり、一意睡眠に耽溺し(耽溺というよりも埋没という言葉のほうが相応しいかも知れない)そのままトイレに立つわけでもなければ食事することもないままでおよそ半日以上眠り続けるのだ。
ちなみにこれはナルコレプシーではない。かつてはリタリンの投与を受けたこともあるが、目覚ましい変化は見られなかった。結局のところこれがなんなのか自分でもよくわかっていないばかりか、その後医師の診断をあらためて仰いだこともないのだが、相変わらずの素人判断ではいわゆる睡眠過剰障害のクライネ=レヴィン症候群や月経関連症候群などに分類されるものではなく、ごく単純に睡眠覚醒スケジュール障害にあたるものであると勝手に解釈している。
ともかく、医者が診断して病名をつけようがおれがてめえで勝手に病名をつけようが、月に一度数日間まったく眠りっぱなしの期間(厳密に言うと数日間「連続」ではないが)が生じることは事実である。そしてその期間は、おれにとって文字どおり体を休める期間であるのだ。生理日が終わると、顔の色つやはよく全身の筋肉には力がみなぎり内臓の各部位も活き活きとしているのが自分の体ながらよくわかる。
さて能書きはこの辺にして、経験則に鑑みて日曜は「寝だめ」の期間に入った模様である。とにかく眠っていた。いや、13時半に一度起きたということは、経験則から外れているのかも知れないのだが、その後すぐに眠った。そして20時ごろ起きた。これで合計12時間睡眠である。
ここでおれはベッドから抜け出し、ろくに食事もせず「M-1グランプリ2004」を見た。アンタッチャブルが優勝したのを見届け、またベッドに入って眠った。
断続的ではあるが寝だめの時期を眠ってすごした1日であった。
しかし、途中で二度も起きてしまったということは、真の意味で寝だめしたとは言えないのではないだろうか。