BLUE ヒポクリストマトリーファズ

GyaOで「BLUE ヒポクリストマトリーファズ」という映画を見る。原作は山本直樹の漫画。エリック・ドルフィの「ラスト・デイト」の収録曲からタイトルをとっているので惹かれた。山本直樹フランク・ザッパの引用ばかりじゃないんだな。まあ「エリック・ドルフィ・メモリアル・バーベキュー」という曲があるわけだし当たり前の話だろうが。
はじまって間もなく。サロピンパブ*1でしゃぶられながら仕事の愚痴は言わねえよなあとおもいながら見る。そりゃ嬢だってうんざりするだろうに、「名前はナナコだがどこが松嶋菜々子だ」とか「まるで相撲取りだ」とか罵倒するのはいかがなものか。
主演の亜紗美という女優がいい。なにがいいかというと声がいい。実におれ好み。マッチ売りの少女のときの声と、娼女のときの声とのギャップもいい。
男のほうは冴えない感じがなかなかいいのだが、挿入時はもう少し演技してもいいのではないか。手であてがう様子とか。あっさり腰を動かしはじめるのが残念。それまで結構リアリティのある性描写だったのに、ここは演出に不満を覚える。襖越しの画づくりは全体を通してとてもよい。
女の右足にパンツが引っかかっているようなこだわりを見せるならなおさらこだわってほしい。
女が男に夜を一緒にすごすよう求め、「サービスしますから」と言って押し倒していくのだが、その後のプレイがもったいない。せっかく乳首舐めが入っているのに。
その後の絡みの質は総じてよい。
浴槽のなかでのセックスにはシンパシーが抱けない。経験上あれは水が入って感触がわるいものである。長まわしの分だけ見ていて苦痛に感じる。
タバコを捨てたあとの煙が立ち上るところがとてもいい。最後はタバコがキーアイテムとして示されるだけに効果的な演出。
現在、亜紗美はアクションの分野にも進みつつある模様。「片腕マシンガール」って、そそるタイトルだなあ。

*1:ピンサロのことを隠語でこういうのだが、最近は使わないようだ。フィリピンパブみたいで曖昧になっておもしろいのに。