Sat, Apr 17

  • 21:43  楽家として、演奏家として、自身の技量を誇りたいという気持ちは当然ではないのか。ただ、それだけでは自身の個性を発現するにいたらないことが往々にしてある。だからこそロバート・フリップは「ディシプリン」を口にしたのだ。技量に任せた演奏をしないこと。それを自らに課したのである。
  • 21:48  しかし、フリップは、ロック・ギタリストのなかにあって、そもそもが技巧派であった。したがって彼の発言はますます傲岸不遜なものとして受けとられるものとなった。晦渋な言い回しもあいまって、彼はさらに堅苦しい人物として捉えられるようになる。土星が効いている人物は得てしてこうなるものだ。
  • 21:54  ロバート・フリップ、1946年5月16日イギリス・ブリストル生まれ。土星が太陽とセクスタイル木星とスクエアである。と書くと、そこだけはおれと一緒である。抑制の利き具合はもう笑うしかないな。社交性もかなり抑えられている。ということを昨夏書いたが、やはり同じ印象を受ける。
  • 21:56  水星がかなり阻害されている。海王星とインコンジャンクト、金星とセミスクエア、火星とスクエアである。自身の音楽について言葉を尽くし饒舌に語ることよりも意味深長なアフォリズムの提示を好んでいる「ように見受けられる」フリップらしいとは言えるのではないか。
  • 21:58  フリップという人はとにかく、そのままでは散逸して収拾がつかなくなってどうしようもない自分というのを徹底的に自覚している人なんだろうな。ひたすら抑制し、自分を矯めていくことに快楽を見出しているんだろう。ストイシズムがすなわちエクスタシーなのだ。それゆえに「ディシプリン」なのである。
  • 22:18  フリップの個性はなんと言ってもその音色にある。強すぎる性欲の発露を抑えるかのように過度にファズで歪んだトーンをハイカットしていく。「おれは女になんか興味ないんだぜ」とでも言うがごとく。椅子に座って弾くというスタイルもあいまって、彼の抑制の効き具合はさらに人物像を堅苦しくしている。

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