これもまた踏ん切りというかけじめである

薬局に処方箋を渡し、薬を受けとり帰路につく……わけもなく、おれは上野にむかった。
これはもう入院中に決めていたことなのだ。
仔細に書くと場所が同定できてしまうので簡略化して書くが、上野にはわが家の先祖代々の墓がある。あの寺の檀家になって、もうどのくらいになるのかおれは知らない。
不忍池のまわりを歩きながら、以前は感じたこともないようなことを感じてしまった。
おれ、ここで死んだことあるな。なんだ、そういうことかよ。ガキのころ遊びまわっていたときには全然気づかなかった。
やがて寺へ到着。墓参。みなにもだがとりわけ祖父に、この度の不始末について詫びる。そして今後の人生展望を語り、許しを乞った。
年内にどうしても片づけておかなければならないこと、しかも入院中から決めていたことをようやくやり終えた。
年明けにはもう一度あらためて墓参の予定を入れた。禊はまだ先のこととなるだろうがまずは破邪顕正を目途とする。さまざまなことにけりをつけ、健康をとり戻し、元気よくギターが弾けるようになりたいものである。