ディスポジターとミューチャル・レセプション

ハウスはそれぞれの支配星を介して他のハウスとエネルギーをやりとりする関係にあるものだということを把握する必要があります。
いわゆるディスポジターの流れです。

それが2つのハウス間で循環し完結しているものがミューチャル・レセプションだととらえたらよいようにおもっています。
たとえば私の場合ですと
金星9室牡羊座
火星10室牡牛座
となっていますが、9室から10室へとエネルギーが流れ、また10室から9室へエネルギーが流れてくるという円環運動をなしている具合だととらえるわけです。

9室の支配星が10室にあるということは、そこで高められた精神的なエネルギーが社会へと外在化することで、強い権力的な規範がつくり上げられるという感じに解釈可能です。

一方、10室の支配星が9室にあるということは、こうしてつくられた規範を自分自身の内面にもち込み、よりそれを強固なものにしていくというプロセスであると解釈できます。自分自身のみならず、他者へ規範を押しつけるという傾向が見られるやも知れません。

このように、ディスポジターでどの室の支配星がどの室にあるかという位置関係を読み解くことで、ホロスコープ内部のエネルギーが流れがどうなっているのかをつかむのは、大変重要な読解技術の1つです。

そしてミューチャル・レセプションですが、2つの支配星が協調してひとつのことに当たり、両者のよい面が強まり、障害を克服していくという意味合いをもっています。

これをディスポジター的にとらえ、上記の私の例を再解釈しますと、それほど厳しい規範にはならないのかも知れません、他者への押しつけという傾向も緩和されるのかも知れません。

あるいは、金星と火星とがそうであることから、ハウスの意味はさておき、恋愛と性愛とが不可分である傾向が強いとも解釈できます。プラトニックな恋愛というのは困難なタイプかも知れません。

こんな具合に、ハウスの位置、天体の象意、ハウスのサインを総合的に見て、「2つの天体が一緒にひとつのことに当たるとどうなるのか」という視点から読み解くと、ミューチャル・レセプションのイメージがつかみやすいかもしれません。